【大森プラザ通信】「1時間25分」という時間
世間では暗たる状況が続くと言われている中で光輝を放つ吉報が我々に届きました。藤井聡太七段が棋聖戦のタイトルを獲得とのものでした。
将棋について素人の私ですが、ある対局の中で次の一手を指すのに1時間25分を要したことや自粛期間が自分自身にとって将棋がいかなるものかを真摯に向き合い、考えることができましたとのインタビューの返事に鳥肌が立つ感動を覚えました。
1時間25分=85分=5100秒
1時間25分は1日のゲームをする時間、友たちと一緒に遊ぶ時間、映画の上映時間、体を鍛えたり、走ったりするトレーニングの時間、サッカーでいうならばゲームの後半のドラマが起こるとされる時間帯、通学や通勤に往復、あるいは片道に要する時間、あるいは、親子間の1日の会話時間等々、人それぞれの1時間25分があることでしょう。
ちなみに私が今、大森プラザを飛び出してJR大森駅から電車に飛び乗ると1時間25分後には熱海駅近くのお店で大好きなラーメンを注文することができます。
小学校・中学校の授業が再開されて二ヶ月が過ぎようとしています。休業中の学習の遅れをなんとかしようと子どもたちのことを考えて学校やご家庭で対応されています。ある学校は宿題や課題が多く、ある学校は授業スピードが他校と比較すると速いとの保護者の声を耳にします。目の前の生徒、子どもたちのことをよくよく考えての対応であると信じています。
今、必要なのは実質の学習時間とともにその大本となる学習に向き合う時間を日常の中に創りだすことではないでしょうか。人にとって1日の時間が平等であるなら、子どもたちひとりひとりに学習時間ではなく、学習に向き合う時間を1時間25分とることを望みます。当然ながらご家庭の力が必要です。先ずはご父兄ひとりひとりが自分の1日の持ち時間に対して各テーマにいかに向き合っているのか再確認してみてはいかがでしょうか。
こどもコンサルタントの原坂一郎氏は「親が5%変われば子どもは50%変わる」とおっしゃっています。
今だから、今こそできる大切なことに日々強く感じています。