春の産声
2月14日、この日は、神奈川県公立高校入試日でした。なんと
も記録的な大雪になってしまいました。学力検査は予定通りおこな
われましたが、雪の影響で交通機関の乱れなどもあり、帰宅が大変
だったようです。
2月4日が立春でした。天気予報などでは、「暦の上では春です
が、まだ風も冷たく…」などというセリフが聞かれる頃なのです。
「立春」…なぜ、こんなに寒いのに春なのでしょう?
かって一年のはじまりは、「冬至」(12月22日ごろ)を基準に考え
られていたそうです。「冬至は」一年で一番昼が短い日。この日か
ら一日一日と、昼の時間が長くなっていきます。ところが、日脚は
長くなっても気温は「冬至」の日からまだまだ下がっていきます。
感覚的にはさらに冬が厳しくなっていくイメージです。
そこで気温が最も低くなる「立春」の日に近い新月の日を一年の
スタートの日としたのだそうです。
これはひと月のはじまりを、真っ暗な新月の日にしたのと同じ発
想かもしれません。一番たくさん希望がもてる日を一年のスタート
の日にしたい…。昔の人は、そんなふうに思っていたのかもしれま
せん。
まだ身の引きしまるような冷たい風の中、そんな中で春は産声を
あげるわけです。
気温のことですから、その年によって違いはありますが、それで
もこのころから少しずつ、確実にあたたかさは増していくのです。
日脚も目に見えて長くなっていきます。
『一番つらい日は一番たくさん希望がもてる日。』
受験生の皆さんには、希望をもって入試に臨んだことだと思いま
す。
受験生の合格吉報を待ちながら、受験生ではない皆さんも、新学年
進級をしっかりと見据えて、学年末の学習に勤しんでほしいと思います。